環境省の次年度新規事業「ZEH化等による住宅の低炭素化事業」は、うまく行けば戸建て住宅における地中熱ヒートポンプシステムの飛躍的な普及に繋がるのではないか?と期待しています。
一方で、この新規事業でZEHにおいて地中熱ヒートポンプシステムを如何に採用して貰うか?にすべてがかかっていると言っても過言ではないように思います。
ZEHビルダーへのストロングプッシュは当然の事ですが、エンドユーザーの理解も進まない限り、地中熱以外にも様々な省エネ技術、再エネ利用技術がある中で採用機会はそう簡単には増えない可能性があります。
技術的なことや補助制度など政策的なことはNPO法人地中熱利用促進協会の精力的な活動で道が整ってきていますが、地中熱事業を取材させていただいている立場から見た場合、次は実装してもらうための本格的な広報・営業の段階に入る必要があるように思います。
例えばですが、
・戸建てを建てようという方々が見るあらゆる媒体(新聞、雑誌、SNS)での露出→見せ方にも工夫。
・地中熱ヒートポンプシステム全体としての分かりやすい料金体系→戸建てだとどうしても家電量販店の工事費込み店頭価格が一般的にはなじみが強いので、ある程度はパッケージ化した料金として打ち出す必要性も感じます。
・導入する事でのメリットの打ち出し方→一般のユーザー視点を考えると、温室効果ガスの削減など環境的メリットだけでは訴求力不足は否めません。電気代や生活の質、健康など住まいにおけるメリットが前面で環境的価値は逆に副次的効果として謳うくらいでも良いのかもしれません。
などの工夫も必要に思います。
また、建売分譲なら最初から地中熱搭載の住宅を販売する戦略も必要ではないかと思います。
起爆剤としての「ZEH化による住宅の低炭素化促進事業」を生かすための業界の取り組みに期待するとともに、情報発信を生業としている当方も情報発信の面でZEHにおける地中熱採用を促す取り組みを強化していきたいと思っています。
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